GOLDの損益は、基本的には「金価格の変化×取引数量」で計算します。ただし、注文画面の「0.01ロット」が何トロイオンスに当たるかは、利用する会社・銘柄の契約条件を確認しなければ分かりません。
この記事では、ロットを実際の数量に直す手順と、買い・売りの米ドル建て損益、日本円への換算を説明します。計算例の価格と為替は学習用の仮定で、現在価格や取引実績ではありません。金CFDでは、預けた証拠金を超える損失が生じる可能性があります。
まず「ロット」と「金の数量」を分ける
ロットは注文数量を表す単位です。損益計算に使うには、その銘柄の「1ロット当たりの契約数量」を確認して、金の数量に換算します。GOLDは英語で金を意味し、銘柄名にも使われますが、名称だけで契約数量は決まりません。
金の数量では、トロイオンスという重さの単位が使われます。1トロイオンスは約31.1035グラムです。ここでは短く「oz」と表記します。金CFDの数量が10ozでも、実物の金を10oz受け取る取引という意味ではありません。
OANDA証券の日本向けXAUUSDの公式FAQでは、1ロット=100トロイオンス、最小取引数量0.01ロット=1トロイオンスと説明されています。これは同社のXAUUSDの条件であり、他社にも共通するルールではありません。
出典:OANDA証券・最小取引単位のFAQ、XAUUSDの取引単位・必要証拠金のFAQ(確認日:2026-10-11)。
OANDA証券の条件で数量に換算する例
数量[oz]=注文ロット数[ロット]×契約数量[oz/ロット]
| 注文数量 | 金の数量 |
|---|---|
| 0.01ロット | 0.01×100=1oz |
| 0.10ロット | 0.10×100=10oz |
| 1.00ロット | 1.00×100=100oz |
これは数量換算の表で、おすすめの注文量ではありません。利用先が「枚」「単位」などで注文を受け付ける場合も、その入力値と金の数量との対応を仕様書で確認してください。
買いと売りで、価格差の向きが変わる
ポジションとは、取引を始めてから、まだ決済していない契約のことです。買いポジションは価格が上がると利益、下がると損失になります。売りポジションは価格が下がると利益、上がると損失になります。
米ドル建て価格が「1oz当たり何米ドルか」を示す契約では、費用などを除いた売買損益は次のように計算できます。約定価格とは、実際に売買が成立した価格です。
買いの損益[米ドル]=(決済時の売り約定価格-新規の買い約定価格)[米ドル/oz]×数量[oz]
売りの損益[米ドル]=(新規の売り約定価格-決済時の買い約定価格)[米ドル/oz]×数量[oz]
OANDA証券の取引概要も、決済の受払いを「銘柄数量×約定価格差+調整額」で説明しています。以下の例は売買価格差のみを計算し、調整額や別途の手数料、税金を含めません。
出典:OANDA証券・商品CFD取引概要「決済に伴う金銭の授受」(確認日:2026-10-11)。
10ozを買った場合の米ドル建て損益
仮定は、新規の買い約定価格3,000米ドル/oz、数量10ozです。
| 決済時の売り約定価格 | 計算と損益 |
|---|---|
| 3,010米ドル/oz | (3,010-3,000)×10=+100米ドル |
| 2,990米ドル/oz | (2,990-3,000)×10=-100米ドル |
10ozを売った場合の米ドル建て損益
別の仮定として、新規の売り約定価格3,000米ドル/oz、数量10ozで計算します。上の買いとは独立した例です。
| 決済時の買い約定価格 | 計算と損益 |
|---|---|
| 2,990米ドル/oz | (3,000-2,990)×10=+100米ドル |
| 3,010米ドル/oz | (3,000-3,010)×10=-100米ドル |
売りは「決済価格-新規価格」とすると符号が逆になるため、計算する前に売買の方向を確かめましょう。
米ドルの損益を日本円に換算する
日本円換算の損益[円]=米ドル建て損益[米ドル]×適用為替レート[円/米ドル]
ここでは換算レートを1米ドル=150円と仮定します。上の4例を、それぞれ円に換算すると次のとおりです。
| 売買と値動き | 米ドル損益 | 日本円損益 |
|---|---|---|
| 買い・10米ドル上昇 | +100米ドル | +15,000円 |
| 買い・10米ドル下落 | -100米ドル | -15,000円 |
| 売り・10米ドル下落 | +100米ドル | +15,000円 |
| 売り・10米ドル上昇 | -100米ドル | -15,000円 |
この例は、決済時の米ドル損益を一つの為替レートで換算する前提です。実際にどの時点・どのレートで円換算するか、端数をどう扱うかは利用先の規定に従います。OANDA証券は外貨の決済損益に同社が定める為替レートを適用すると説明しています。
出典:OANDA証券・商品CFD取引概要「決済」(確認日:2026-10-11)。
金価格が1米ドル動いたら、いくら変わる?
「1米ドル動く」とは、ここでは金の単位価格が1米ドル/oz変わることです。数量が違えば損益の大きさも変わります。
為替を1米ドル=150円と仮定した、費用を除く損益の変化額は次のとおりです。利益・損失の方向は、買いか売りか、上昇か下落かによって決まります。
| 金の数量 | 米ドルでの変化額 | 円での変化額 |
|---|---|---|
| 1oz | 1米ドル | 150円 |
| 10oz | 10米ドル | 1,500円 |
| 100oz | 100米ドル | 15,000円 |
買いで1米ドル/oz下落なら上の金額が損失、売りで同じ下落なら利益です。上昇した場合は逆になります。数量が10倍なら、同じ価格変化による損益も10倍です。
pipsの呼び方より、価格の差を確認する
pips(ピップス)は値幅を表す呼び方です。金のpipsを他の商品や他社と同じ定義だと思って計算しないでください。
OANDA証券のFAQでは、同社XAUUSDの0.01米ドル/ozの値動きを1PIPとして説明しています。数量1oz、為替1米ドル=160円という同社の例なら、0.01×1×160=1.6円です。本記事の150円の仮定なら1.5円となります。呼び方を覚えるより、「米ドル/ozの値幅」と数量をそろえると計算の取り違えを避けやすくなります。
出典:OANDA証券・最小ロットと値動きのFAQ(確認日:2026-10-11)。
計算結果と口座の損益が違うときの確認点
スプレッドは、提示される買値と売値の差です。実際の買い・売り約定価格を使う上の計算には、この価格差の影響が既に含まれます。そこからスプレッド相当額をもう一度引くと二重計上になります。一方、チャートの参考価格だけで計算した場合は、実際の約定価格との違いを確認する必要があります。
保有に伴う金利相当額などの調整額、別途の手数料、円換算レート、端数処理も、口座の最終損益に影響します。OANDA証券は商品CFDの保有期間に応じたファイナンシングコストの受払いを説明しています。具体的な額や受払いの方向は、対象銘柄と売買方向、適用日で確認してください。
出典:OANDA証券・商品CFD取引概要「スプレッド」「ファイナンシングコスト」(確認日:2026-10-11)。
注文前には、会社名と銘柄名、1ロットの契約数量、入力する数量、約定価格の単位、円換算方法を照合しましょう。必要証拠金は取引の担保であり、この損益計算で出る損失の上限ではありません。ロスカットも損失額を保証する仕組みではありません。
出典:Plus500証券・CFD取引のリスクに関する注意事項(確認日:2026-10-11)。
よくある疑問
0.01ロットなら、どの会社でも同じ損益になる?
同じとは限りません。同じロット表示でも、契約数量や価格の単位、円換算方法が一致するか確認が必要です。まず金の数量に直してから比べてください。
Plus500の金XAUにも、このロット表を使える?
使えると判断する根拠はありません。本記事のロット換算はOANDA証券のXAUUSDに限定した例です。Plus500の金XAUについては、同社の対象銘柄の契約数量と注文数量の対応を確認してから計算してください。
レバレッジ20倍なら、損益の式にも20を掛ける?
数量を既にozで求めた後に、さらに20を掛けることはしません。価格差と数量で売買損益を計算します。レバレッジは資金に対する取引規模の関係であり、同じ数量・同じ約定価格なら、証拠金の額を変えただけでこの売買損益が変わるわけではありません。
