金CFDのスプレッドは、同じ時点で提示される買値と売値の差です。買ってすぐ売る場合などに価格差の負担となり、取引手数料が無料でも取引コストがゼロになるわけではありません。
幅は変動します。狭い瞬間の数値だけで恒常的な最安値を決めず、正式な金銘柄、時刻、実際の金数量、別途費用をそろえて確認しましょう。
買う価格と売る価格は別
ここでの買値は利用者が買うときの価格(Ask)、売値は利用者が売るときの価格(Bid)です。会社側の「買付け・売付け」という表現と向きが逆になる場合があるため、誰が買う価格かを確かめます。
OANDA証券の商品CFD取引概要は、利用者がオファー価格で買い、ビッド価格で売ると説明しています。OANDA証券・取引レートとスプレッド(確認日:2026-10-11、日本向け商品CFD)。
| 利用者の操作 | 使う側の価格 |
|---|---|
| 新規で買う | 買値(Ask) |
| 買いポジションを売って決済 | 売値(Bid) |
| 新規で売る | 売値(Bid) |
| 売りポジションを買い戻して決済 | 買値(Ask) |
ポジションは、まだ決済していない契約です。チャートがBid、Ask、仲値のどれを表示するかも確認してください。チャートの1本の線だけでは、その時点で売買に使う両方の価格は分かりません。
同じ数量でスプレッド相当額を計算する
以下は仕組みを理解する学習用の例です。実際の相場・特定会社の料金・推奨数量ではありません。価格は1トロイオンス(oz)当たり米ドル、買値3,000.50、売値3,000.00、為替1米ドル=150円と設定します。
スプレッド=買値−売値=0.50米ドル/oz
スプレッド相当額[米ドル]=幅[米ドル/oz]×金の数量[oz]です。円換算はこの米ドル額に150円/米ドルを掛けます。実口座の換算レート・端数処理は会社規定に従います。
| 金の数量 | 米ドルの相当額 | 円の相当額 |
|---|---|---|
| 1oz | 0.50米ドル | 75円 |
| 10oz | 5.00米ドル | 750円 |
買ってすぐ売り、価格も幅も変わらず、スリッページ・調整額・別途手数料がないと仮定すると、10ozの売買価格差は(3,000.00−3,000.50)×10=−5.00米ドルです。独立に買付代金30,005米ドルと売却代金30,000米ドルの差を取っても同じになります。
売ってすぐ買い戻す独立した例でも、受取30,000米ドル−支払30,005米ドル=−5.00米ドルです。ここでは相場が変わらない前提なので、同じ数量の一往復の差は1つの幅に相当します。買い・売りの両建てを同時に作る例とは違います。
実際の約定価格から、さらにスプレッドを引かない
約定は売買が成立することです。新規と決済の実約定価格で計算した価格差には、その取引でのスプレッドの影響が含まれています。そこから同じスプレッド相当額をもう一度引くと二重計上になります。
一方、チャートの参考価格や仲値だけで損益を試算した場合は、実際の買値・売値との差を確認する必要があります。上の750円は仮定した価格差の相当額であり、すべての取引に別途請求される固定手数料ではありません。
スプレッドは変動し、広がる場合がある
OANDA証券は、重要経済指標発表時や流動性が低いときなどに幅が広がる場合があると説明しています。流動性とは、売買の成立しやすさです。Plus500証券も、幅は銘柄別に異なり、常に変動すると案内しています。OANDA証券・スプレッドの注意事項、Plus500証券・取引コスト(確認日:2026-10-11。前者は同社商品CFD、後者は同社店頭デリバティブ全体)。
学習用に幅が0.50から2.00米ドル/ozへ広がったとすると、10ozの相当額は5米ドルから20米ドル、150円換算で750円から3,000円になります。これは拡大が必ずこの大きさになる予測ではありません。
提示値と約定価格も一致するとは限りません。急変時は幅の拡大と約定価格のずれが両方影響する場合があり、「幅が狭かったから想定どおりの損益」とは判断できません。OANDA証券・提示レートと約定の説明(確認日:2026-10-11、日本向け商品CFD)。
比較する前にそろえる項目
| 記録項目 | そろえる理由 |
|---|---|
| 会社・口座・正式銘柄 | 海外法人、円建て金、別の契約を混ぜない |
| 日本時間の日時 | 異なる相場状態の瞬間値を同じ条件としない |
| BidとAsk、価格単位 | 幅を米ドル/ozなど共通単位へ直す |
| 金の実数量 | 1ロット・1枚の名称だけで比べない |
| 提示値か実約定か | 参考値と取引結果を分ける |
| 手数料と保有予定期間 | スプレッド以外の負担を別に確認する |
幅を比較するなら、同条件の観測を記録し、いつの値かを残します。実測していない平均値や「通常は必ずこの幅」という数字は作らないでください。pipsで表示された場合も、その銘柄の1pipが価格のいくらに相当するかを先に確認します。
保有費用や別途手数料も確認する
スプレッドは売買価格の差、保有コストはポジションの持越し等で生じる別項目です。IG証券は期限なしCFDを翌日以降へ繰り越す場合のファンディングコストを案内しています。IG証券・金取引の費用(確認日:2026-10-11、同社該当商品)。
Plus500証券の一般案内には、約定値を保証するノンスリップ注文の手数料についても記載があります。ただし、金XAUでの利用可否・適用条件・手数料額は今回確認していません。金の通常注文へその機能を当然に当てはめないでください。Plus500証券・費用の注意事項(確認日:2026-10-11)。
次に取引画面を見る際は、Bid・Ask、日時、金数量を同時に記録し、持越し費用と別途手数料を分けて確認しましょう。コストが小さくても値下がりや証拠金超過損のリスクがなくなるわけではありません。
Plus500の金XAUの幅は何ドルですか?
今回、金XAUの個別の幅は確認できていません。他社や別銘柄の数値は当てはめず、対象銘柄の提示値と適用条件を確認してください。
いちばん狭い会社を選べば、いつでも安く取引できますか?
幅は変わり、約定のずれや保有費用も関係します。一時点の幅だけで、恒常的な最安値を断定することはできません。
